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カテゴリー "【奴隷階級えり】著者:金田えり" の記事

【6】奴隷階級えり

【奴隷階級えり:6】 著者:金田えり「今日もよろしくお願いします」3号が死んで一ヶ月。『虫1号』と『虫2号』は並ばされて『生れたままの姿』で一緒にいびられています。いえ、生れたままの姿にあんなにもアザや傷跡、煙草を押しつけた跡があるはずないですよね?『奴隷の制服は裸』だっていじめっ子は言っていました。そのユニフォームで、色んなアイデアを試されました。洗濯バサミをつけられ、お互いに鞭ではたき落とした...

【5】奴隷階級えり

【奴隷階級えり:5】 著者:金田えりいじめっ子たちは、少年犯罪者として告発されることもなく無事進学していきました。今ではちゃんとした企業に就職しています。当時の私たちは彼らの将来を守ったのです。『虫3号』が黙って死んだのなら、私も黙っていようと思いました。彼女の分まで頑張ろう……なんてことは、当時思ってなかったですが……… 3号のこと思い出すと頑張れるっていうか、尽くせるっていう感じはありました。暴力...

【4】奴隷階級えり

【奴隷階級えり:4】 著者:金田えり暗い教室で、私と1号は『生まれたままの姿』で机上に仰向けにさせられていました。私と1号の腰の下には辞書が敷かれていて、高く上げた両足の間には花が咲いていました。学校の花壇からむしってきた3号への供養の花です。教壇の上には3号を辱めたときの写真が飾られていて、蝋燭が立てられ、その火であぶった針を1号と私の身体に一本づつ刺していきます。その間、私と1号はお経代わりに...

【3】奴隷階級えり

【奴隷階級えり:3】 著者:金田えりごく当り前の日常生活を送っている生徒たちの横で、私たち『奴隷階級』は存在していました。死ぬ勇気もなく『奴隷』であることを受け入れた以上、死ぬまで黙って奉仕を続けるのは当り前のことです。そう、死ぬまで……『奴隷3号』は自殺しました。 遺書一つ残しませんでした。復讐で自分をいじめた相手を告発したりすることもなかったのです。その気持ちはわかる気がします。私たちは『人間か...

【2】奴隷階級えり

【奴隷階級えり:2】 著者:金田えり『奴隷』はお互い「友だち」でもなく「仲間」でもない。言ってみれば「階級」「身分」がふさわしいと思います。いま考えれば、世の中にある他の「階級、身分」とも違う気がします。私は日本に住むアジアの国の血筋に生まれました。そのことで住むところも就職も『差別』を受けてきました。でも、それと私が『奴隷』であることは一緒じゃないと思うんです。そういう血筋だったとしても、隠した...